初めて熱田神宮を訪れると、境内になぜか鶏がいて驚きます。
しかもそこそこ大きな鶏ばかりです。
茶色の身体をしていて、空を飛んだのか木の上などにも出没するなど、ビックリくりくりコノヤローです。
いったい、この鶏くんたちは何のためにいるのでしょうか。
このページでは熱田神宮の鶏について講釈たれてみよぅかなぁ‥‥。
実は野鶏が住み着いた!?
熱田神宮の数ある鶏クンたちは、いつから住み着いているのかは不明です。
しかし、以下のような説が残されています。
- その昔、付近の住民が奉納した鶏が子孫を残し、ずっと熱田神宮の境内に住み着いているという説
- 熱田神宮で飼育しているのかと思いきや、実は勝手に住み着いたという説
- 近郊の住民のなかで飼えなくなった鶏を熱田神宮に放したという説
実は神社も困っているという話も聞いたことがあります。
さすがに神の使いとされている鶏を境内で雑に扱うことはできません。
木の上から飛んでくる写真や動画がたくさん撮られています。
もはや「熱田神宮=鶏」というイメージが定着しているといっても過言ではありません。
こうなると完全にイメージキャラクターですね。
熱田神宮の鶏の種類
ただ、熱田神宮で飼育されている鶏は、そのほとんどがご存知の方も多い「名古屋コーチン(なごやコーチン)」と言われています。
実は愛知県内では、縄文時代や弥生時代の鶏と思われる鳥の骨が多数、出土しており、古来からこの地では鶏が飼育されていたことが判明しています。
ただし、名古屋コーチンの「コーチン」とは中国系の鶏のことであり、古くから名古屋コーチンがいた存在していたワケではありません。
名古屋コーチンは、名古屋のみに存在する種類の鶏で、明治時代に養鶏職人の手によって名古屋で生み出された種類の鶏です。
名古屋は、明治時代に鶏の産地として有名になり、現在では日本一の養鶏場となっています。
以上のことから、熱田神宮の境内に自生している鶏クンたちは、放されたか、逃げ出したか、昔から住んでいたと言う説が濃厚と言えます。
神話の中の「鶏」
天照大神が天の岩戸に隠れてしまった話は日本の神話のなかでも有名です。
天照大神は天皇の祖神であり、日本国民の総氏神とされています。
神々のなかでも最も有名で、太陽を神格化した神です。
スサノオノミコトとの確執によって天の岩戸に隠れてしまいます。
天の岩戸の神隠れと呼ばれています。
これによって世界は闇に包まれてしまい、多くの災いが生まれてきます。
八百万の神々は何とかして天照大神を天の岩戸から出そうと苦心を重ねます。
そのときに活躍したのが鶏です。
鶏が「コケコッコー」と鳴いたので、朝が来ないはずなのになぜ鶏が鳴いたのか不審に思った天照大神が顔をのぞかせたと云われています。
つまり鶏の鳴き声で天の岩戸は開いたのです。
鶏はこのときの功績を認められて神の使いになります。
鶏を「神鶏」と呼ぶのはそのためです。
つまり鶏はインドのヒンズー教の牛のように神同様に民に敬われる存在なのです。
ニワトリ君たちは夜どこでどうやって過ごしている?
神鶏と呼ばれるこの鶏たちが夜どう過ごしているのかは興味があります。
猫に襲われて数が減ったという話もあるぐらいですから、天敵を警戒して、おそらく木の上で寝ているのでしょう。
ただ、夜になると衛士さんや神職さんがカゴに中に入れて別の場所で管理しているという話もあります。
せっかく熱田神宮を訪れたのですから、この神の使いである鶏にもお目にかかっておきたいですね。
御利益があるに違いありません。
絶滅しないで繁栄してくれることを祈っております。
熱田神宮の境内スポット一覧
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