熱田神宮・楠御前社
創建年
不明
再建年
1963年(昭和38年)
建築様式(造り)
殿舎なし
御祭神
伊弉諾尊
伊弉册尊
社格
熱田神宮・(境内)末社
「熱田神宮・楠御前社」の読み方
楠御前社は「くすのみまえしゃ」と読みます。
楠御前社の名前の由来
楠御前社の名前を崩すと、「楠」と「御前社」との2つの分けることができます。
これらを文にすると「楠の御前にある社」と訳すことができます。
実は楠御前社の御垣の内側には社殿がなく、生い茂った楠(くすのき)が自生しているだけになります。
つまり、楠御前社とはこの楠を御神木として祭祀した社であり、これが由来となって「楠御前社」という名前が付されているということ。オホっ
熱田神宮・徹社の御祭神「伊弉諾尊」「伊弉册尊」
伊弉諾尊・伊弉册尊は、現在の日本大陸を創造した神様です。
最初に兵庫県の淡路島を創造し、その後、次々と大陸を創りました。
この後、伊弉諾尊・伊弉册尊が創造した大陸を繁栄させたのが出雲大社の鎮座される大国主大神です。
また伊弉諾尊・伊弉册尊は、神宮で鎮座される天照大御神の両親でもあります。
天照大御神と言えば日本国民の総氏神、皇室の祖先とも云われる神様で、位置づけとしては神様の中の神様とされる最高上級神でもあります。
ちなみに熱田神宮の徹社(とおすのやしろ)では、この天照大御神の和魂をお祀りしています。
伊弉諾神・伊弉册神のご利益
あまり知られていませんが、伊弉諾神・伊弉册神は縁結びの神、夫婦和合の神と云われ、縁結や夫婦円満のご利益があります。
その他、国家安全、家内安全の神のご利益も備わっています。
熱田神宮・楠御前社の歴史・由来
熱田神宮の楠御前社は、古来、地元では「子安の神」はたまた「お楠さま」と呼ばれ親しまれてきた歴史があります。
なんでも、お腹の大きな妊婦が祈りを捧げると、苦しまずにポンっ!‥‥と丈夫な赤子を授かることができたことから「子安の神」とも呼ばれるようになったとか。
以来、安産祈願に訪れる方が後を立たないほどの崇敬が寄せられてい‥‥申す。ガヒョンっ
「お楠さま」と呼ばれるのは、”楠”が”薬”に通じるなどもあり、祈りを捧げると病気を吸い取ってくださり、たちまちのうちに平癒に至るとか。
江戸時代中期に編纂された「熱田神宮問答雑録」の内容によれば、『この神、社(つち)の神也。古楠樹を主とす。』との記述が見られることから、江戸時代以前からすでに御神木となる楠が祀られていたものだと推察することができまする。
また、「熱田百録」によれば西門の外の松と南門の梅と共にこの楠とを合わせてこう書かれています。
『この木、熱田神宮四至九町の中央にあり、この地宣処の樹なり』
要約すれば次のような解釈になり申す。
「この木は熱田神宮境内の中央にあり、昔から当地で大切にされている樹である」
また、これらの御神木は合わせて「霊木三昧」と書かれていることからも、古来、霊木として崇められている様子がうかがえます。
熱田神宮・楠御前社の祈願方法
実はこの楠御前社には、上述のような伝承が古くから伝えられていることから、独自の参拝方法が伝承されています。
その参拝方法というのが以下のような参拝方法になります。
- まず本宮前の授与所にて小さな鳥居が授与されているのでその鳥居を購入する
- 小さな鳥居に自分の名前、干支を書く
- 名前と干支か書いた小鳥居を楠御前社の御前へ奉納する
以上のことを行い、祈願することで願いが通じると云われています。
現在でも楠御前社の御垣の扉の前には、小さな鳥居がたくさん奉納され、今でも変わらず篤い崇敬が寄せられているのが一目瞭然で分かります。ウフ
熱田神宮・楠御前社の場所(地図)
熱田神宮の正門とも言われる南門から入って、参道を直進すると右手に鳥居が見えてきます。
その鳥居の向こうに鳥居と御垣が見えています。
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