熱田神宮・相撲場
毎年5月末に、6月5日開催の例祭の前に熱田神宮奉賛会が奉納行事の一環として「熱田祭り・奉納相撲」が熱田神宮の相撲場で開催されています。
熱田神宮の相撲場は境内の愛知県神社庁の前あたりに位置します。
「熱田祭り」とは、熱田神宮の一大イベントで例年6月5日に執り行われる神事です。
熱田祭りと言えば、クソでかい「巻わら」と呼称される「お山」の形に積まれた提灯に、火が灯される祭りとして全国的に有名です。
熱田神宮の「熱田祭・子ども奉納相撲大会」
例年、相撲だけは6月5日の熱田祭りより1週間ほど前に執り行われます。
開催時間は午後1番の13時から始まります。
相撲場へ上がる力士は熱田区内にある小学校や中学校に通う子供たちです。
それぞれ学校ごとに対戦する団体戦と個人戦での相撲の勝負が行われます。
開催を前に、まず昨年の優勝校による優勝旗の返還の後、土俵がお清められていよいよ取り組みが始まります。
まわし姿のリリしい子供たちは、名を呼ばれると返事をして土俵に上がり、相手に向かっていきます。
普段は静まり返る熱田神宮がこの日ばかりは熱く盛り上がります。
毎年白熱した戦いが繰り広げられ、子供とは思えないほどの豪快な投げに、観客席からは大歓声が上がります。
【豆知識】相撲の起源
相撲の起こり(起源)とは、弥生時代よりもさらに古い、「太古の昔(神話の時代)」と云われまする。
太古では、相撲を神様へ奉仕することで、その年の豊作か凶作かを占ったり、五穀豊穣を祈願したり、同時に邪気を退散させる「お祓い」の1つとして相撲が行われていました。
相撲の場に立つ力士とは、神に選ばれた人物であり、力士は「しこ」を踏み、塩を撒くことで邪気や病魔を祓います。
関連記事:相撲の起源は実は神社だった??
土俵の上の「屋根」
ちょっと、大相撲の土俵をよく見てみてください。
土俵をよく見ると、土俵の上に千木と鰹木が乗った切妻造の屋根の部分を見かけることができます。
現在では、屋根だけしかありませんが以前は、4本柱がある神明造の建物でしたが、TV中継の邪魔になるとの理由で昭和27年の秋場所から屋根だけになっています。
このように一種の神明造の社殿を造る理由とは、相撲そのものが神様へ奉納する儀式であると考えられているためです。
詳しくは、土俵は神様の寄り代とされており、その土俵の上に立つ「力士」は、神に選ばれた者であることも、その理由に含まれます。
大相撲の土俵の上の屋根の大きさ
- 四辺:10メートル
- 高さ:8.6メートル
- 総重量:約6トン
このような巨大の屋根をなんと!わずか直径約2cmほどワイヤー2本で支えているそうです。
たった2本で大丈夫なの?・・などと思われますが、このワイヤーなんと!60トンもの重量物を支えても切れることがないワイヤーだそうです。
屋根の四隅の「房(ふさ)」
土俵の上の屋根を語る上でもう1つ、注意深く見て欲しい箇所があります。
その箇所と言うのが、四隅の「房(ふさ/紐)」です。
四隅の房をよく見るとそれぞれ色が違うことに気づきます。
これらの房は古代中国より伝来した「四神(しじん)」の考えに則って付けられています。
四神とは、青龍(せいりゅう/龍)白虎(びゃっこ/白色の虎)朱雀(キレイな鳥)玄武(亀)の四聖獣のことです。
そして、四隅の房によって四聖獣を表現していると言います。
「四神」一覧
- 青い房(青房)⇒東方を守護する「青龍」
- 白い房(白房)⇒西方を守護する「白虎」
- 赤い房(赤房)⇒南方を守護する「朱雀」
- 紫または黒の房(黒房)⇒北方を守護する「玄武」
ちなみに「房」1つの重さはなんと!25キロもあるそうです。
横綱の「奉納土俵入り」
相撲と言えば、熱田神宮では例年、名古屋場所の前に現役の横綱力士による「奉納土俵入り」が行われます。
場所は、残念ながら上述の相撲場ではなく、本宮の前あたりに造られた「斎場」となります。
「奉納土俵入り」は、実際に相撲をとるワケではなく、シコを踏んで邪気を祓い、無事に名古屋場所の相撲を終えることができるよう神様へご加護を祈願するための儀式です。
他にも神様へ相撲の開始を報告する意味合いもあります。
ちなみに、奉納土俵入りは、現役の横綱が訪れるので多くの相撲ファンが熱田神宮の境内へ押し寄せます。
コチラも熱田神宮の楽しみな行事の1つなので、ホームページで開催日などをチェックしておきましょう。
熱田神宮・相撲場の場所(地図)
熱田神宮の相撲場は、境内の南東の第3駐車場内、愛知県神社庁の対面にあります。
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熱田神宮の大相撲の奉納土俵入りに関しての詳細は以下のページにてご紹介しています。
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